世帯主「65歳以上の無職世帯」の貯蓄額はいくらか

本題である、世帯主が65歳以上に絞ったデータをみていきましょう。

ここ6年における貯蓄現在高の推移は以下の通りです。

  • 2016年・・・2350万円
  • 2017年・・・2337万円
  • 2018年・・・2233万円
  • 2019年・・・2218万円
  • 2020年・・・2292万円
  • 2021年・・・2342万円

どの年度も2000万円以上となりました。退職後の生活に備えて、着実に貯蓄ができている世帯がいることがうかがえます。

ただし、先ほど見てきたように平均は富裕層に引き上げられている可能性も否定できません。同資料では中央値や分布の記載がありませんが、格差はあると考えた方がいいでしょう。

参考までに、65歳以上の無職世帯がどのような金融資産で老後に備えているのかも確認しましょう。

【世帯主が65歳以上】無職世帯の種類別貯蓄現在高(二人以上の世帯)

  • 通貨性預貯金・・・623万円(26.6%)
  • 定期性預貯金・・・924万円(39.5%)
  • 生命保険など・・・403万円(17.2%)
  • 有価証券・・・388万円(16.6%)
  • 金融機関外・・・4万円(0.2%)

 

  • 通貨性預貯金…自由に入出金可能な普通預金など
  • 定期性預貯金…金融機関に一定期間預ける定期預金など
  • 生命保険など…生命保険会社の養老保険やこども保険などで、掛け捨ての保険を含まない

預貯金だけでなく、保険や投資などにバランスよく振り分けていることがよくわかります。

今の65歳以上といえば、お金を預けるだけで増やすことができた「バブル期」も経験しています。にも関わらず、あらゆる資産に振り分けている実情は参考にすべき点であると言えるでしょう。