株式会社クラレは小学校に入学する子ども4000人とその親4000人を対象にアンケートを実施し、「将来就きたい職業」「就かせたい職業」を調査したところ、「男の子の親」の1位と「女の子の親」の2位が公務員であることがわかりました(2022年4月5日公表)。

就職活動などでも高い人気を誇る公務員。安定した給料や福利厚生の充実度のほか、退職金についても魅力だと感じている人もいることでしょう。

そんな「羨ましい」と思われがちな公務員ですが、退職金は実際いくらぐらいなのでしょうか。今回は、国家公務員と地方公務員の退職金を見ていくとともに、民間企業の会社員と比較してみます。

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1. 公務員の退職金は平均2000万円以上

公務員といっても、国家公務員と地方公務員の2種類にわかれます。それぞれに分けてみていきましょう。

1.1 地方公務員の退職金

まずは、地方公務員の定年退職金を見ていきます。

総務省公表の「令和3年 地方公務員給与の実態」によると、地方公務員(一般職員、勤続25年以上の定年退職等)の平均退職金額は以下の通りです。

  • 都道府県:2179万8000円
  • 指定都市:2111万1000円
  • 市:2119万5000円
  • 町村:2025万2000円

全地方公共団体: 2130万9000円

すべての地方公共団体で、退職金は2000万円を超えることがわかりました。

1.2 国家公務員の退職金

次は国家公務員の定年退職金を見ていきましょう。

内閣官房内閣人事局が公表した「退職手当の支給状況(令和2年度退職者)」によると、国家公務員の平均退職金額は以下の通りです。

  • 常勤職員(定年):2142万1000円

平均とはいえ、退職金がそもそもない企業もあることを踏まえると、公務員はやはり羨ましいと感じる方もいるのではないでしょうか。