6月30日、国家公務員に夏のボーナスが支給されました。
各社報道によると、管理職を除く行政職職員(平均34.2歳)の平均支給額は約58万4800円で、前年夏に比べて約7万6300円(11.5%)減少したとのことです。
一方、日本経済団体連合会が2022年6月に公表した「2022年夏季賞与・一時金 大手企業業種別妥結状況(加重平均)」によると、大手企業105社での「2022年夏のボーナス平均妥結額」は92万9259円になることがわかりました。
詳しく見ていきましょう。
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1. 国家公務員のボーナスは大きく減少の見込み
三菱UFJリサーチ&コンサルティングの調査によると、2022年夏の国家公務員(管理職および非常勤を除く一般行政職)のボーナス(期末・勤勉手当)の平均支給額は前年比▲11.5%の58万4900円と、4月の時点で大きく減少することが予想されていました。
公務員の賃金は民間の動向に合わせて数年遅れで調整されます。2021年の給与法改正の遅れで昨冬ボーナス減少分も合わせての減少となり、今回の減少幅が膨らんだ形です。
ちなみに、地方公務員のボーナスは地方自治体によって異なりますが、基本的に国家公務員に準じる形となります。
みずほリサーチ&テクノロジーズが調査した、国家公務員と地方公務員を合わせたデータ「2022 年夏季ボーナス予測」では、前年比▲10.6%と大幅なマイナスが予想されています。
2. 国家公務員「冬のボーナス」はいくらだったのか
では、国家公務員の冬のボーナスはいくらだったのでしょうか。最新の2021年12月のデータを見てみましょう。
内閣官房内閣人事局の「令和3年12月期の期末・勤勉手当を国家公務員に支給」によると、2021年12月10日の冬のボーナス(令和3年12月期の期末・勤勉手当)は平均で65万1651円でした。
支給月数は2.195月分で、平均給与額は約29万6900円です。
前年度の平均額より0.3%減少しており、厳しい状況が続いているようです。
参考までに、特別職の期末手当の支給額も見てみましょう。
- 内閣総理大臣:約569万円
- 国務大臣:約415万円
- 最高裁長官:約569万円
- 衆・参両院議長:約527万円
- 国会議員:約314万円
ただし内閣総理大臣及び国務大臣については、令和3年10月4日の閣僚懇談会において、「閣僚の給与の一部返納については、内閣として行財政改革を引き続き着実に推進する観点から、新内閣においても、内閣総理大臣にあっては月額給与及び期末手当の30パーセント、国務大臣にあっては同20パーセントに相当する額を国庫に返納することとする。」との申合せがあり、その分が自主返納されています。
3. 国家公務員のボーナス金額はどのように決まるのか
前述したとおり、公務員のボーナス額はある程度民間の動向を踏まえて調整されます。さらに算定基準については法律によって定められています。
公務員の給与は「年功序列」というイメージももたれますが、能力・実績主義の人事管理を導入することを柱の一つとする「国家公務員法等の一部を改正する法律」が平成19年7月6日に公布され、平成21年4月1日に施行されました。
これを受け、平成21年10月からは本格的に人事評価が導入されています。
今回6月に支給されたボーナス(勤勉手当)は、3月までの評価をもとに金額が決まります。
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出所:内閣官房「人事評価」
次では、会社員のボーナス事情についても見ていきます。
4. 会社員のボーナスは好調
一方で、日本経済団体連合会「2022年夏季賞与・一時金 大手企業業種別妥結状況(加重平均)」によると、大手企業105社での「2022年夏のボーナス平均妥結額」は92万9259円になることがわかりました。
2021年では81万6500円だったので、13.81%も増加したことになります。
業種別では建設業が127万1661円、鉄鋼業が101万9071円、印刷が68万9105と大きな差があります。
ただし、マイナスに転じたのは「紙・パルプ(▲0.87)」「建設(▲1.14)」だけということですから、全体的に上がったと実感できる方は多いのかもしれません。
それほど前年までのコロナの影響が大きかったとも言えますね。
5. 賞与の預け先も慎重に
公務員は安定しているというイメージがあるものの、今回の夏のボーナスは民間と比べて厳しい局面にあることがわかりました。
そうは言っても、会社員のボーナスはピンキリです。業種や業績によって大きく左右されるでしょう。中にはボーナスの支給自体が見送られる企業もあります。
賞与が出たときには、これをもとにしっかりマネープランを考えることが重要です。もしボーナスの大部分が生活費に消えてしまう場合、普段の生活は赤字であることを意味します。
住宅ローンのボーナス払いをしている方も含め、月々の支出割合を見直す時期に来ていると捉えましょう。
ほとんどを貯蓄に回すという方も多いですが、その場合でも「銀行預金」一択ではなく、保険や資産運用なども検討してみるといいですね。
今は昔よりも昇給しにくい時代となりましたが、「つみたてNISA」や「iDeCo」などの非課税制度も誕生しました。
その時代に合う貯蓄方法、さらに「我が家にとって」必要となる貯蓄方法を見つけ、確実にお金を育てていきたいですね。
参考資料
- 日本経済団体連合会「2022年夏季賞与・一時金 大手企業業種別妥結状況(加重平均)
- みずほリサーチ&テクノロジーズ「2022 年夏季ボーナス予測」
- 三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「2022年夏のボーナス見通し」
- 内閣官房内閣人事局「令和3年12月期の期末・勤勉手当を国家公務員に支給」
- 内閣官房内閣人事局「人事評価」
太田 彩子
