収入に占める税金と社会保険料
国民負担率は「国民の負担(税負担+社会保障負担)÷国民の所得」です。
実際に税金と社会保険料が上がっていることもありますが、分母である国民所得が伸び悩んでいることも国民負担率が上がる大きな要因になっています。
総務省の家計調査をもとに、実収入に占める非消費支出(税金+社会保険料)の割合をグラフにしてみました。
実収入に占める「非消費支出(税金+社会保険料)」の割合は、2000年では15.7%であったのが、2021年では18.6%になっています。ここ20年で、税金と社会保険料の負担割合が約18%増えたことになります。
実際、社会保険料率は上がっています。健康保険料率は1999年は8.5%でしたが、2000年から介護保険料が加わり合わせて9.1%になりました。
2022年は介護保険料も合わせて11.64%(平均保険料率)となっています。厚生年金保険料率は2000年時点では17.35%であったのが、2022年現在は18.3%となっています。
これらは事業主負担も入れた保険料率なので、折半にした場合をみてみると「健康保険料率・介護保険料率・厚生年金保険料率」を合わせた保険料率は、2000年は13.225%、2022年現在は14.97%になっています。
収入が伸び悩んでいるのに対して、社会保険料は確実に増えていることから、年々手取りが減っている事態となっています。
これに加えて、消費税も上がっています。1997年4月からそれまでの3%から5%に上がり、2014年4月からは8%になりました。
さらに2019年10月から10%(軽減税率対象物は8%)へ変更。家計への負担がじわじわと増しています。