4. 不動産投資を不労所得に近づけるには費用がかかる

管理業務を委託する範囲が広ければ広いほど、不動産投資は「不労所得」に近づきます。しかし、管理を委託するには費用がかかります。

賃貸管理費は、家賃の5%前後が一般的です。基本的には委託する範囲が広いほど管理費は増えますが、そうともいえない部分があります。

同じ管理費であったとしても、管理会社によって管理の範囲も質も異なりますので、費用だけで管理会社を決めないことが大切です。

個人的には、投資歴が長かったり不動産関連業に従事していたりしない場合を除き、自主管理はおすすめしません。しかし、なんでもかんでも委託すればいいというわけではなく、手残りや委託できる範囲、管理の質などを相対的に判断して管理会社を決めるようにしましょう。

5. 一括借り上げによるサブリースという方法も

出典:消費者庁「賃貸住宅経営(サブリース方式)に関する契約を締結する前に」

賃貸管理会社はオーナーの代理人ではないため、管理業務を委託するにも限界があります。委託するとしても「経営」にはどうしても関わらなければなりません。

一方で、サブリース業者がオーナーから賃貸物件を一括借り上げし、入居者に転貸する「サブリース」であれば、不労所得に近い形で不動産投資できると考えられます。建物一棟を一括して借り上げてもらえますので、入居状況にかかわらず一定の収入を得ることもできます。

しかし、サブリース契約に伴うトラブルは少なくないというのが事実。具体的なトラブル事例は「保証される収入が年々下がっていく」「解約できない・一方的に解約された」「強い勧誘を受けた」などです。

サブリース契約は、手数料も賃料の10~20%と管理費と比較して高いため「不労所得」になったとしても収益を出すのが難しくなります。また「今」だけでなく「将来」を見据えて業者や契約内容を見極めなければなりませんので、管理業務を一任できるとはいえ一概に初心者向けとはいえません。