2. 不動産投資ローンの審査基準
不動産投資ローンの審査基準を大きく分けると、契約者本人に関するものと購入予定の物件に関するものに分けられます。たとえば、契約者本人に関する審査基準として次のような項目が挙げられます。
- 年齢
- 年収
- 雇用形態
- 勤務先
- 勤続年数
- 他社の借入件数・金額
- 過去の滞納歴 など
先ほども解説したように、不動産投資ローンを返済するための主な資金源は入居者からの家賃収入です。しかし、不動産投資には空室リスクをはじめとしたさまざまなリスクがあります。
あらかじめ綿密な資金計画を立てていたとしても、想定外のことにより返済が厳しくなってしまう可能性も考えられるでしょう。そのため、物件だけでなく本人の返済能力も審査されているのです。
また、不動産投資ローンは収益物件を購入するためのローンです。したがって、対象物件の収益性は非常に重要な項目となります。さらに、物件の資産価値も重要な審査基準の一つ。万が一不動産投資がうまくいかずに返済が滞ってしまった場合、金融機関は担保となっている物件を回収するからです。
物件の立地や構造、相続税路線価、固定資産税評価額、耐用年数、空室率、家賃収入、実質利回りなどの情報から総合的に判断されることになるでしょう。
なお、資産価値の高い物件は販売価格が高くなる傾向にあるため、利回りは低くなってしまうことも。反対に、立地などの条件が悪く価格の安い物件のほうが利回りは高くなるでしょう。不動産投資ローンを利用して購入する場合は、収益性と資産価値のバランスを考慮した物件選びが大切です。
上記のほかにも、準備できる自己資金やこれまでの不動産投資経験なども考慮されることがあります。不動産投資初心者の場合は、自己資金を多く準備したり、金融機関に評価されやすい物件を選んだりするなど、戦略を立てることが大切です。