お子さんをもつ女性の場合、専業主婦か共働きか、共働きならフルタイムかパートかを考えるのは悩ましいところでしょう。

家計や教育費、老後資金等が気になる一方で、仕事と育児の両立や子どもとの時間、習い事の送迎などを考えるとその選択は難しいと思います。

内閣府が2022年6月14日に公表した「男女共同参画白書 令和4年版」によれば、2021年は専業主婦世帯を妻がフルタイムの共働き世帯が上回る結果となっています。これまでの専業主婦世帯と共働き世帯の推移を眺めながら、世帯年収についても見ていきましょう。

「専業主婦世帯と共働き(フルタイム・パート)世帯」過去30年の推移とは

同調査を元に、まずは共働きと専業主婦の世帯数を1985〜2021年まで見ていきましょう。

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出典:内閣府「男女共同参画白書 令和4年版」

出典:内閣府「男女共同参画白書 令和4年版」

1985年、つまり今の育児世代が子どもの頃には専業主婦世帯が936万世帯、共働き世帯が718世帯でした。

それが90年代後半からは共働き世帯が上回り、2021年には共働き世帯が1177万世帯、専業主婦世帯が458万世帯となっています。

今の育児世代は専業主婦世帯が多い時代に育てられ、自分たちは共働きが多い時代に育児をしているのですね。

共働き世帯でもフルタイム・パート別に見てみましょう。

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出典:内閣府「男女共同参画白書 令和4年版」

出典:内閣府「男女共同参画白書 令和4年版」

共働き世帯(妻がパート週35時間未満就業・妻64歳以下)は1985年に228万世帯でしたが、2021年には691万世帯まで約3倍に増加しています。「共働きが増えいてる」というのは主にパートタイムで働く女性が増えているのでしょう。

一方で共働き世帯(妻がフルタイム週35時間以上就業・妻64歳以下)は1985年に461万世帯で、2021年には486万世帯と30年以上同程度で推移しています。

フルタイムはなかなか増えませんが、2021年には専業主婦世帯よりもフルタイム共働き世帯の方が多い結果となりました。

それだけ専業主婦世帯が減少しているのでしょう。

専業主婦世帯と共働き世帯の年収・貯蓄の違い

なぜ専業主婦や共働き世帯なのかは、ご家庭によって異なります。家計や本人の希望、事情があるなどその理由はさまざまでしょう。

ただ、皆さんが気になる点として「お金」が挙げられます。

総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2021年(令和3年)平均結果-(二人以上の世帯)」より、それぞれの家庭の平均的な世帯年収と貯蓄を確認しましょう。

専業主婦世帯(世帯主の年齢49.8歳)

  • 世帯年収684万円・貯蓄1578万円

夫婦共働きのうち世帯主が夫の世帯(妻が勤労者で勤め先収入が8万円以上)(世帯主の年齢48.5歳)

  • 世帯年収872万円・貯蓄1443万円

夫婦共働きのうち世帯主が夫の世帯(妻が勤労者で勤め先収入が1円~7万9999円)(世帯主の年齢50.5歳)

  • 世帯年収699万円・貯蓄1235万円

平均年齢をみて分かる通り、どの家庭も50歳前後となっています。

世帯年収は専業主婦と妻がパートと考えられる共働き世帯で600万円台後半でした。妻がフルタイムになると800万円台後半まで上がります。

一方で、貯蓄が最も多いのは専業主婦世帯でした。妻がパートタイムと考えられる世帯が最も少なくなっています。

必ずしも「専業主婦世帯だから貯蓄できない」というわけではなく、生活や家計の工夫次第では貯蓄できると言えるでしょう。

専業主婦・共働き、それぞれにあるメリット・デメリット

お金以外の面でも、専業主婦や共働き世帯にはそれぞれメリットやデメリットがあります。

専業主婦家庭であれば、その分家事や育児に時間を割けるでしょう。母親1人で育児をするワンオペ育児が多い現代では、その大変さから、特にお子さんが小さい間は専業主婦を選ぶ方も多いものです。

一方で、今はさまざまなサービスや便利な家電なども普及しています。核家族であっても、それらを活用することでパートやフルタイムで働くことも可能です。特に妻がフルタイムであれば、二馬力という安心感もあるでしょう。

お子さんがいるご家庭では住宅ローンや教育費を払いながら、同時に老後資金を貯めることが現代では求められます。

それゆえお金のことでは不安になってしまいますが、先ほど確認した通り専業主婦世帯の貯蓄が最も多いという結果も見られました。

どのような暮らしをしたいか、マネープランを立てるかは家庭によりさまざま。今回の結果を参考にしながら、ご家庭に合ったライフプランやマネープランについて、長い目で見て検討されてはいかがでしょうか。

参考資料

宮野 茉莉子