高齢者世帯「年金だけで生活する世帯」は5割以下

老後は貯蓄と年金で生活します。もし十分な貯蓄ができなかった場合、年金だけで暮らすことは可能なのでしょうか。

実は老後に必要とされる「2000万円」というのは、「年金収入だけでは不足する金額」のシミュレーション結果です。

ただし、この金額には個人差があることが予想できます。年金額は現役時代の収入や働き方で大きく変わりますし、老後の生活費も十人十色です。

そこで厚生労働省の「2019年国民生活基礎調査の概況」から、年金だけで生活できている高齢者の割合を確認してみましょう。

出所:厚生労働省「2019年国民生活基礎調査の概況」

  • 20%未満の世帯:3.9%
  • 20~40%未満の世帯:8.1%
  • 40~60%未満の世帯:12.7%
  • 60~80%未満の世帯:14.5%
  • 80~100%未満の世帯:12.5%

「公的年金・恩給」のみで生活する世帯は48.4%となり、年金のみで生活できる世帯は半分以下ということがわかります。

参考までに、国民年金と厚生年金の平均受給額も見てみましょう。厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を参考にします。

国民年金の平均月額

〈全体〉平均年金月額:5万6252円

  • 〈男性〉平均年金月額:5万9040円
  • 〈女性〉平均年金月額:5万4112円

厚生年金(第1号)の平均月額

〈全体〉平均年金月額:14万4366円

  • 〈男性〉平均年金月額:16万4742円
  • 〈女性〉平均年金月額:10万3808円

※国民年金の金額を含む