2. 支援金効果もあり吉野家の2022年2月期の経常利益は156億円を計上

吉野家が発表した2022年2月期決算は下記となりました。

2021年2月期と2023年2月期予想と合わせてご覧ください。

  • 2021年2月期 売上高1,703億円、営業利益▲53億円、経常利益▲20億円、当期純利益▲75億円
  • 2022年2月期 売上高1,536億円、営業利益24億円、経常利益156億円、当期純利益81億円
  • 2023年2月期(予想) 売上高1,680億円、営業利益34億円、経常利益54億円、当期純利益35億円

コロナ禍により吉野家も2021年2月期は赤字計上を余儀なくされました。

しかし2022年2月期は営業利益の段階で黒字化し、脱コロナ禍が進んでいる決算です。更に時短協力金などにより、経常利益は156億円と150億円を突破しました。

そして2023年2月期は増収増益(営業利益ベース)の予想を開示しています。

3. アフターコロナを見据えた中期計画、吉野家は“牛丼とから揚げの店”を目指す

吉野家は決算の発表とともに中期経営計画も発表しました。

今後の3年間で設備投資300億円とM&A100億円の総額400億円の成長投資を行い、最終年度の2025年2月期に売上高1,800億円、営業利益70億円を目指す計画です。

中期経営計画の中で吉野家の店舗は、既に一部店舗で提供がスタートしているから揚げを第2の柱として育成することを目指しており、吉野家を「牛丼とからあげの店」とする計画をかかげています(なお、吉野家とは別の複数ブランドでラーメンを第3の柱とする計画)。

またから揚げの主力商品化に加えて、同じ鶏肉メニューとして10年ぶりの復活となる「親子丼」を2022年4月19日に発売開始しました。

本来なら親子丼のデビューは積極的なPRも行われる予定でしたが、常務の不祥事により静かなスタートを余儀なくされています。