安定の代名詞ともいわれる公務員。お給料や社会的地位、休日や福利厚生、それぞれイメージするものがあるかもしれませんね。その中でも老後の生活を大きく左右する退職金について、手厚い印象をお持ちの方も多いことでしょう。

筆者が信託銀行で勤務していたころ、受け取った退職金の活用としてご相談を受けることも多かったのですが、公務員の方の退職金は比較的しっかりしている印象でした。

ただし、どの方にも共通していえたことは、色々なライフイベントがある中、時に困難があってもそれを乗り越え定年まで、もしくは長く勤めあげていらっしゃったということです。

安定というイメージですが、それを叶えることができるのは果たして勤続何年以上なのか、公的資料からその背景をみていきたいと思います。

【注目記事】「厚生年金だけで月平均20万円の年金収入」という羨ましい人は日本に何パーセントいるか

【公務員の退職金】国家公務員と地方公務員とは

まず、公務員は「国家公務員」と「地方公務員」に分けられます。それぞれの違いは次のとおりです。

国家公務員:国の業務に従事する職員。省庁職員、自衛官、大使、裁判官、国会議員、検察官など

地方公務員:地方自治体で働く職員。市区町村の役場職員、教員、警察官、消防官、自治体の議員など

今回は国家公務員のうち、人事院勧告の対象となる給与法適用職員の退職金に注目してみましょう。