PTA役員と仕事との両立は可能だが

さて、共働き世帯が増加していることもあり「役員をしているのは専業主婦だけ」という時代錯誤のような状況はもうありません。「仕事と折り合いをつけられるか」と不安がよぎりますが、日中の会合ではスケジュール調整が難しく、夜間に学校や地域のコミュニティセンターに集まる学校もあります。

とはいえ、「日中は仕事、帰宅後は集まりに出かける」となると当然ながら負担は少なくありません。場合によっては夜間に子どもだけで留守番させることもあり、不安もつきまといます。

また、コロナ禍でPTAが関わる行事は減少していますが、役職に就くと色々と配布物の作成や印刷、他の役員や担当教諭とのやり取りなどで時間が取られることもあります。メッセージを送ると言っても家族とは違い、ある程度かしこまった内容で送信するため気遣いも必要です。

「今ならコロナ禍で行事も少ないし楽なはず」と軽い気持ちで引き受けてしまうと、「こんなはずじゃなかった」と後悔することもあります。本当にできるかどうかを熟考して答えを出すことが大切です。

PTA活動に家族の理解は必須

コロナ禍による行事の中止または縮小でPTA活動の負担も軽減され、確かにひと昔前に比べれば負担も和らいでいます。しかし、フルタイムの仕事をしつつ役員をこなすほど軽減されているわけではありません。

小学校での知り合いが少なかったり、長子が入学したばかりだと情報も少なくインターネットの情報に頼ってしまいますが、他校の運営方法と全く異なることもあります。

子どもが通う学校の「PTAの集まる回数」や「携わる行事の頻度」を把握しておくことで、実際に役員をお願いされた時に「できるかどうか」を判断できるようになります。

また、仕事をしつつ役員を引き受ける際は家族の理解が必要です。「夜会合に出ることもある」「休日に集まりがある」と伝え、協力してもらえるかどうか話し合いを重ねて結論を出すことが望ましいですね。

参考資料

中山 まち子