物価の上昇が家計を直撃しています。2025年7月18日に総務省統計局「2020年基準 消費者物価指数 全国2025年(令和7年)6月分(2025年7月18日公表)」によると、総合指数は111.7で前年同月比3.3%の上昇です。
昨年と同じ生活を送るだけでも支出が増え、低金利の預金では実質的な資産価値が目減りします。
こうした中、老後資金への不安は一層高まり「いくら必要か」「どう貯めるか」は多くの世帯にとって避けられない課題です。
将来、ゆとりある生活を実現するためには、インフラを見据えた計画的な資産形成が欠かせません。
今回は、新NISAの概要やメリットに加え、65歳までに資産を3000万円に増やすための想定利回り別シミュレーションを紹介します。
1. 新NISAは運用益の非課税がメリット
通常、株式や投資信託で得た運用益や配当金には、20.315%の税金がかかります。
しかし、新NISAでは運用益や配当は非課税であることが、最大のメリットです。
1.1 新NISAの特徴
【新NISAのポイント】
- 非課税保有期間:無期限
- 非課税保有限度額:最大1800万円(成長投資枠のみは1200万円)
- 売却すれば翌年に枠が復活(即時ではない)
- つみたて投資枠と成長投資枠の併用が可能
【つみたて投資枠】
- 年間投資枠:120万円
- 投資対象商品:金融庁の基準を満たした長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託
【成長投資枠】
- 年間投資枠:240万円
- 投資対象商品:上場株式・投資信託等
新NISAは長期運用しやすく、柔軟に積立額や投資配分を変更できるため、ライフイベントに応じた資産形成が可能です。