気象庁の「向こう3か月の天候の見通し」によると、9月までの平均気温は「高い」見込みとされています。
すでに暑い日が続いていますが、今年の夏も十分な暑さ対策が欠かせないことになりそうです。
熱中症対策にはエアコンの適切な仕様が不可欠ですが、経済的な理由からエアコンの購入が難しい世帯もあるでしょう。
そういった世帯を支援するために、エアコンの購入・設置にかかる費用を助成・補助してくれる自治体があります。
具体的にどのような助成・補助を受けられるのか、3つの自治体を例に確認していきましょう。
1. 住民税非課税世帯向けの「エアコン補助」がある自治体3選
経済的な理由から自宅にエアコンを設置することが難しい住民税非課税世帯を対象に、エアコン設置についての助成・補助金制度を設けている自治体があります。
どのような制度となっているのか、3つの自治体を例にとって確認していきます。
1.1 (1)東京都中央区|住民税非課税世帯等エアコン購入費助成
中央区では、自宅にエアコンを設置することが経済的に困難な世帯を対象に、熱中症予防などを目的としてエアコン設置についての助成を行っています。
【対象者】
- 申し込み時点で中央区に住民登録があり、現在中央区に住んでいる
- 自宅にエアコンが1台もない、または故障中で冷房が使えるエアコンが1台もない
- 以下のいずれかに該当する
1. 令和6年度または令和7年度分の住民税が非課税の世帯
2. 生活保護を受給中の世帯で、生活保護制度で支給対象外の世帯
【助成額】
- 上限10万円(税込)
(内訳)エアコン本体:6万7000円、設置工事費:3万3000円
※上限を超える分は自己負担 - 1回の申請につき1世帯当たり1台限り
【対象となるエアコン】
- 助成金の決定後に購入・設置した新品のエアコン
- 中古や助成決定前に購入したエアコンは対象外
【注意点】
賃貸物件の場合は、申請する前に家主に設置についての許可を得る必要があります。
また、助成金の申請後、エアコンの設置状況を確認するため区の担当者による自宅訪問があります。
1.2 (2)東京都葛飾区|令和7年度葛飾区非課税世帯等エアコン購入費等助成事業
葛飾区では、「令和7年度葛飾区非課税世帯等エアコン購入費等助成事業」として、エアコンが1台もない世帯などに対して、エアコン購入・設置の助成を行っています。
【対象者】
- 申請日時点で葛飾区に住民登録があり、現在葛飾区に住んでいる
- 自宅にエアコンが1台もない、または故障などにより冷房が使えるエアコンが1台もない
- 次のいずれかに当てはまる世帯
1. 令和6年度または令和7年度の住民税が世帯全員非課税、免除又は住民税均等割のみ課税の世帯
2. 生活保護を受給中で、生活保護制度で支給対象外の世帯
※上記1または2に該当する場合でも、過去に当事業の助成を受けたことがある世帯は対象外
【助成金額】
上限10万6000円(税込)
(内訳)エアコン本体:7万3000円、設置工事費:3万3000円
【対象となるエアコン】
助成制度の対象になるのは、次の5つの要件をすべて満たすエアコンです。
- 事前に区へ申請し、助成金交付の決定を受けた後に購入したもの
- 助成金交付決定後、令和7年12月31日までに葛飾区内の販売店で購入するもの
- 新品のもの
- 区の訪問調査を受けた葛飾区内の住宅に設置するもの
- 壁や窓枠に設置するもの(設置が困難な場合は移動式のエアコンも可)
なお、賃貸物件の場合の家主への事前許可や、区の担当職員による自宅訪問も中央区と同様に必要です。
1.3 (3)福島県喜多方市|高齢者にやさしい住まいエアコン設置事業
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福島県喜多方市では、「高齢者にやさしい住まいエアコン設置事業」として、高齢者の熱中症対策の一つとして、エアコンのない高齢者のみの世帯に費用の一部を助成しています。
【対象者】
助成の対象となるのは、喜多方市内に住所があり、現在も市内に居住している高齢者のみ世帯のうち、次のすべてを満たす世帯です。
- 65歳以上のみの住民税非課税世帯である
- 自宅内にエアコンがない
- 世帯員全員に市税、介護保険料に滞納がない
【助成金額】
上限5万円(エアコン本体・設置費用の4分の3相当額)
【対象となるエアコン】
ルームエアコン、窓用エアコン、冷房専用エアコン、冷風機など
※詳しくは要問合せ
このように、自治体によっては住民税非課税世帯に対して、エアコンの購入・設置時の助成・補助を行っているところがあります。
2. 住民税非課税世帯になる収入の目安は?(東京都港区の例)
エアコンの助成・補助の対象となる「住民税非課税世帯」とは、どのような世帯が該当するのでしょうか。
住民税が非課税になる要件や具体的な収入の目安を、港区を例に確認していきましょう。
2.1 住民税が非課税になる要件
住民税が非課税になるのは、以下のいずれかに該当する方です。
- その年の1月1日現在、生活保護法による生活扶助を受けている方
- 障害者・未成年者・ひとり親・寡婦(夫)で、前年の合計所得が135万円以下(給与収入の場合:204万4000円未満)の方
- 前年の合計所得が下記以下の方
35万円×(本人+被扶養者の人数)+21万円(※)+10万円
※21万円は被扶養者がいる場合に加算
2.2 具体的な収入の目安
具体的には、前年の収入が以下より少ない方(合計所得が45万円以下)が該当します。
- アルバイトやパート:給与収入が100万円以下
- 65歳以上で年金収入のみ:年金収入が155万円以下
- 65歳未満で年金収入のみ:年金収入が105万円以下
- 不動産収入などの所得がある場合:収入から必要経費を引いた合計所得が45万円以下
なお、住民税非課税世帯に該当するのは、世帯全員が住民税非課税であるケースです。
一人でも課税対象者がいると住民税非課税世帯には該当しないため注意しましょう。
3. 住まいの自治体の制度をよく確認しておきましょう
自治体によっては、住民税非課税世帯を対象に、エアコンの購入・設置における費用の助成・補助を行っているところがあります。
経済的に苦しい世帯にエアコンを購入してもらうことで、熱中症対策に役立ててもらうことが目的です。
自分が住んでいる自治体にも同様の制度がないか、公式サイトや市区町村役所の窓口などで確認してみましょう。
参考資料
- 気象庁「季節予報解説資料」
- 中央区「住民税非課税世帯等エアコン購入費助成」
- 葛飾区「令和7年度葛飾区非課税世帯等エアコン購入費等助成事業」
- 喜多方市「高齢者にやさしい住まいエアコン設置事業」
- 港区「住民税(特別区民税・都民税)はどういう場合に非課税になりますか。」
木内 菜穂子