「小1の壁」を乗り越えるための5つの対策
学童保育は「小1の壁」を乗り越えるための一番の助けとなるものですが、開所時間や保護者の負担増などの問題は引き続き残ります。また、もう一つの強力な助けとなる「実家(祖父母)に頼る」という方法も使えないご家庭は多いでしょう。
そこで、学童保育だけでは乗り越えられない、実家にも頼れない場合の、5つの対策をお伝えします。
1.働き方を見直す
フレックスタイムや時短勤務を利用できないか、上司に相談をしてみましょう。また、小学生以上のお子さんを持つ職場の仲間がいたら、どのように乗り越えたのかアドバイスをもらうといいでしょう。
とにかく今の仕事を続けることを第一優先にして、その中でできる工夫をしていきましょう。仕事の種類によってはリモートで対応できるかもしれません。
夫婦共働きの場合は、どちらか一方だけが働き方を調整すると後々争いの種になるかもしれません。家計を支えている割合から、一方だけ働き方を変えることが良策であったとしても、夫婦が協力して問題を解決する姿勢は持ちましょう。
どうしても今の仕事と両立できない場合は、パートや転職を考えてみてもよいでしょう。ただし、後々後悔しないように、すべての対策を検討してから決断してほしいと思います。
2.ファミリー・サポート・センターを利用する
ファミリー・サポート・センターとは、子供の送迎や預かりなど、子育ての「援助を受けたい人」と「援助を行いたい人」が、地域で相互援助を行う仕組みです。センターは自治体から委託を受けた法人が運営しています。
料金は自治体によって異なり、また時間帯や内容によっても違いがありますが、1時間の利用で700~900円程度が多いようです。学童保育のお迎えや習い事の送迎、急用時に子どもを預かるなど、ちょっと手を借りたいという時に便利です。
3.民間の学童を利用する
時々、学童のお迎えに間に合わないという場合は、前出のファミリー・サポートを利用できますが、毎回という場合は、遅い時間まで預けることができる民間の学童保育を利用するとよいでしょう。
学校と自宅の送迎サービスが付いている場合もあるので、送迎の負担が軽減できます。また、習い事の代わりとなる学習プログラムが用意されている学童もあります。「習い事をさせたいけど、送迎ができないために断念している」という家庭にとっては利用する価値があります。
公立の学童と比べると料金は高くなりますが、習い事の費用を含めて考えるとリーズナブルという考え方もできるので、検討してみるとよいでしょう。
4.親同士の繋がりを持つ
同じ小学校に通う子どもの親同士で繋がりを持つことは「小1の壁」を乗り越えるために有効です。情報を共有することで、スムーズに準備が進んだり、悩むことが減ったりします。また、お互いに助け合う関係を築いておけば、急用ができた時に預かってもらえるかもしれません。
お互い負担にならない程度の関係を意識して、ママ友、パパ友を作っておけば、気持ちも楽になるでしょう。
5.子どもとのコミュニケーションを大切にする
小学校1年生はまだまだ親の助けが必要な時期です。しかし、保育園時代のように子どもの様子を事細かに報告されることはありません。そのため、子どもの様子を知るためには、子どもとコミュニケーションをとって知るしかありません。
「学校での様子、お友達のこと、勉強のこと、困っていること」などを聞き出しましょう。仕事で遅く帰ってきたとしても、子どもとの会話は疎かにしないようにしましょう。そうすることで、子どもの情緒が安定し、その結果として親の負担も少なくなります。