「おこしやす」「おいでやす」の違いとは

こちらも良く京都以外の方から質問されることですが、「おこしやす」と「おいでやす」には明確な違いが潜んでいます。

京都のお店に入ると、「いらっしゃいませ」ではなく「おこしやす」「おいでやす」と声をかけてもらうことがあります。

京都市内の喫茶店やお土産物屋さんではごく一般的な表現です。しかし、両者には「歓迎度の違い」が隠されているのです。

歓迎度が高いのは「おこしやす」。ここには「山を越えてはるばると」というニュアンスが含まれており、わざわざ来てもらってありがとうございます、という意味になるのです。

一見さんには「おいでやす」、常連さんには「おこしやす」を使うという説もあります。

ただし近年ではほとんど差がないという見方もありますし、実際にお店の人がお客さんを区別することはないでしょう。

言葉の違いよりも、「おこしやす」「おいでやす」の京ことばを堪能するほうが楽しいですね。