「65歳になれば年金が受給できる。」多くの方がこのような前提のもと、老後の計画を立てていることと思います。

しかし、実際には年金は「申請制」です。つまり年金を受給するには申請が必要となるのです。

さらには65歳になる前でも年金を受給することは可能です。ただし、そこには注意点も潜んでいます。

今回は「59歳までに知っておきたい」年金の手続きについて解説します。

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日本の年金制度をおさらい

まずは公的年金制度のしくみを押さえておきましょう。公的年金には1階部分の「国民年金」と2階部分の「厚生年金」が存在します。

出所:日本年金機構

国民年金(基礎年金)

日本国内に住むすべての20歳から60歳未満の人が加入します。

年金保険料は定額(保険料額=基本額1万7000円×保険料改定率)で、40年間すべて保険料を納付すれば「満額」が受け取れます。

ちなみに2022年度の満額は月額6万4816円に決まりました。

ただし納付期間が足りない場合、その分が満額から差し引かれます。

厚生年金(被用者年金)

国民年金に上乗せする形で会社員等が加入し、報酬比例の年金を支給する制度です。

どれだけの期間勤務しているか、毎月の報酬月額はいくらか、などにより受給額は大きく左右されます。

上記の年金は資格を満たすことで、原則65歳から受給できるのです。