何のための練習か
練習は試合のためにやっているのですから、試合に出られない子供が数多くいるとの現状が〝異常〟であると広く認識されなければなりません。
試合数が増せばそれだけ監督さん(教員)たちの仕事は大変になるかもしれないけど、そこのところは有資格者の外部コーチを雇うなりすればいいと思います。そもそも教員がサッカー部の監督であること自体、これもまた異常なのですから。
教員は教職に専念し、部活は専門知識を持つコーチに委ねるべき。そのための予算確保が難しいなどとは言えないはずです。国(文科省)と「世界で最も裕福な協会」と言われる日本サッカー協会が本気にさえなればいくらでもできるはずですから。
宮崎 隆司
執筆者
フリーランス記者/ジャーナリスト/ライター兼通訳・翻訳家
イタリア国立ジャーナリスト協会会員。イタリア代表、セリエAから育成年代まで現地で取材を続ける記者兼スカウト。元イタリア代表ロベルト・バッジョに惚れ込み、1998年にイタリアに移住。バッジョの全試合・全練習を追い続け、引退後もフィレンツェに居住し、バッジョ二世の発掘をライフワークに育成分野での精力的なフィールドワークを展開する。圧倒的な人脈を駆使して現地の最新情報を日本に発信。主な著書に『イタリアの練習』、『Defense Master rules the world』、『カルチョの休日』(内外出版社)ほか。NumberやSportsNaviなどへも寄稿。