2025年度の年金額は引き上げられ、次回の支給日は8月15日となっています。
しかし、物価高の影響もあり「実際には増えた実感がない」と感じているシニア世代も少なくありません。そんな中でも、月額15万円以上の年金を受け取っている方は意外に多く存在します。
本記事では、厚生年金で月額15万円を受け取るためには、現役時代にどの程度の年収や加入期間が必要だったのかを試算します。
さらに、将来の年金額を増やすために今からできる対策もわかりやすくご紹介しますので、老後の生活に不安を感じている方は、ぜひ参考にしてください。
1. 厚生年金の計算方法と満額受給のイメージ
厚生年金の年金額は、以下の計算式で求められます。
【老齢厚生年金の基本計算式】
年金額=平均標準報酬額×5.481/1000×加入期間(月数)
※2003年4月以降の「平均標準報酬額」と2003年3月以前の「平均標準報酬月額」は別々に計算され、最終的に合算します。
この「平均標準報酬額」とは、各月の標準報酬月額と標準賞与額を合計し、加入月数で割った平均月収に近いイメージです。
ざっくり言えば「平均年収 ÷ 12ヵ月」で考えるとよいでしょう。
なお、老齢厚生年金だけでなく、老齢基礎年金(月額6万9308円・2025年度満額)も併せて受け取れるため、厚生年金単体でおおむね月8万円以上受け取れれば、合計で月額15万円に達します。
※老齢基礎年金を満額受け取れるのは、20歳~60歳までの40年間(480ヵ月)保険料を納付した方です。