老後、最低限必要な生活費はいくら?

生命保険文化センターの調査によると、老後の夫婦2人の「最低日常生活費」は月額で平均22.1万円です。

旅行やレジャー、趣味や教養、日常生活費の充実を上乗せした「ゆとりある老後生活費」になると、平均で36.1万円にもなります。 

実際には住まいや生活スタイルにより支出は左右されますが、夫婦であれば月20万円以上は欲しいところでしょう。

厚生労働省が2021年に発表した「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によれば、国民年金と厚生年金の平均月額は以下の通り。

国民年金の平均月額

〈全体〉平均年金月額:5万6252円

  • 〈男性〉平均年金月額:5万9040円
  • 〈女性〉平均年金月額:5万4112円

厚生年金の平均月額

〈全体〉平均年金月額:14万4366円

  • 〈男性〉平均年金月額:16万4742円
  • 〈女性〉平均年金月額:10万3808円

※国民年金の金額を含む

たとえば会社員の夫と専業主婦の妻であればおよそ22万円なので、最低日常生活費と同程度になります。夫婦で年金を受給していても、ゆとりある老後生活費までは届かない人がほとんどでしょう。

上記の年金額に対して、60代の貯蓄の中央値は875万円。趣味を楽しみたい、リフォームしたい、万が一の時に備えたいと考えると、年金と貯蓄では心もとない部分もあります。