「厚生年金にプラスして国民年金が受け取れる」という誤解

自営業だった人は国民年金のみの受給ですが、勤めていた方は厚生年金も受給できるため、一般的には手厚いと考えられています。

しかし、先ほどお伝えした厚生年金の金額には国民年金の金額も含まれていることに注意しましょう。

厚生年金の平均は14万4366円でした。これに加えて国民年金がもらえるわけではありません。ちなみに国民年金の平均は5万6252円。

単純計算すると、厚生年金単体の平均は月額8万8114円です。こちらが純粋な「上乗せ分」となるため、十分かどうかは個人で印象が異なるところでしょう。

「自分たちも同じ水準の年金が受け取れる」という誤解

厚生労働省の最新データから受給額をご紹介しましたが、年金の額は毎年改定されます。

ちなみにここ数年の推移は以下のとおりです。

  • 平成28年度:14万5638円
  • 平成29年度:14万4903円
  • 平成30年度:14万3761円
  • 令和元年度:14万4268円
  • 令和2年度:14万4366円

また基準となる受給額はここ2年マイナス改定が続き、今後も減る可能性は高いです。

今のシニア世代と同じ水準の年金が受け取れるかどうかは、どこからも保証されていません。年金だけでなく、自助努力として備える必要があるでしょう。