財産分与請求権には時効も

財産分与請求権の時効(正確には「除斥期間」と言います。)は、離婚後2年です。そのため、離婚時に財産分与をしなかった場合には、離婚後2年以内に裁判所に対して調停あるいは審判を申し立てなければなりません。

裁判外において内容証明郵便等により請求したとしても、時効はストップしませんので、注意が必要となります。

必ず離婚後2年以内に、財産分与の調停あるいは審判を申し立てる必要があるということです。

住宅ローンがある場合の不動産の処理について

夫婦が婚姻後に住宅ローンにより不動産を購入し、離婚時(財産分与時)に住宅ローンが残っている、というケースも良くあると思います。そのような場合には、不動産の価額(時価)から住宅ローンを控除したものが財産分与の対象となります。

具体的には、住宅ローンを売却して、売却によって得た金額を双方で半分ずつ分ける方法があります。また、住宅は売却せずに、どちらか(基本的には住宅ローンを負担する者)が住宅を取得し、今後も住宅に住み続ける代わりに売却をした場合に得られるであろう金額(不動産会社の査定書をもとに定められることが多いです。)から住宅ローンを控除した残額の半分を相手に支払う、という方法があります。