男性の長時間労働が原因か
もちろん日本人男性に「もっと家事をする意識を持ってもらいたい」という意見もあるでしょう。しかし先ほどのグラフで注目したいのが、男性の有償労働時間、つまり仕事の時間が他の国に比べかなり長いことです。
つまり1日の生活時間の中でかなりの割合を仕事が占めており、 どうしても家事をする時間が短くなってしまうという事情もありそうです。家事をする時間の男女格差を解消するには、労働環境の改善も必要なのではないでしょうか。
課題を知ることが目標達成につながる
妊娠や出産、育児において働きやすい環境を作ることや、慣習化している長時間労働を減らすことは、すぐに解決できる問題ではないかもしれません。しかし多くの人に課題を知ってもらうことが、きっと「ジェンダー平等」の目標達成につながるはずです。ぜひ日本の現状を、まわりの人と話し合ってみてください。
参考資料
- Sustainable Development Report 2021
- 内閣府「男女共同参画白書 令和3年版 」
- 内閣府「政治分野における男女共同参画の推進に関する法律」
- OECD「男女間賃金格差」
- 厚生労働省「雇用における男女の均等な機会と待遇の確保のために」
武井 利明