2.日本の男女賃金格差はワースト3位

SDGs達成度を伝えるレポートでは、日本は男女の賃金格差が大きいことも指摘しています。この格差は男性と女性の賃金の差を示す割合で評価され、数値が小さいほど格差が少ないことを意味します。この割合において日本はなんと、韓国、イスラエルに続きワースト3位になっています。

諸外国の男女賃金格差割合

【出典】OECD「男女間賃金格差」による割合を元に筆者作成。

出産や育児をしやすい環境ではない 

この男女の賃金格差においても原因の一つと考えられるのが、妊娠や出産、育児をしながらも働きやすい労働環境が整っていないことです。もとより日本では妊娠、出産などによる解雇や減給、不当な配置転換、否定的な言動をするハラスメントが、男女雇用機会均等法によって禁じられています。

ところが厚生労働省による男女の均等な雇用機会や待遇についてのサイトを見ると、妊娠、出産などについてのハラスメント防止や育児休業などの情報が、積極的に発信されています。つまりそれだけ社会に、仕事をしながら妊娠や出産、育児をすることへの理解が十分に広まっていないということなのでしょう。