長引くコロナ禍で、各地のまん延防止等重点措置も次々と延長されています。中には、こうした経済不安が従業員の収入にダイレクトに響く業種もあります。

一方で、公務員は比較的安定しているというイメージがあります。そんな公務員のうち、多数を占める「地方公務員の退職金事情」について、見ていきます。

都道府県によっても金額が異なるため、合わせて確認しましょう。

【注目記事】「月30万円の不労所得」を作る4つの方法を元証券会社員が解説!

地方公務員とは

一口に公務員といっても、国家公務員と地方公務員の2種類に分けることができます。

  • 国家公務員(約58.8万人):省庁職員、自衛官、大使、裁判官、国会議員、検察官など
  • 地方公務員(約275.7万人):市区町村の役場職員、教員、警察官、消防官、自治体の議員など

国家公務員より約5倍も多い地方公務員。就職先としても人気の職業ですが、そんな地方公務員の給与事情は、所属する都道府県や政令指定都市、市区町村によって異なります。

例えば総務省の「給与・定員等の調査結果等」によると、全都道府県の平均給料月額は32万2084円。しかし一番高い県は三重県で、33万6800円です。

反対に一番低い県は千葉県で、平均給料月額は30万5300円。実際には諸手当が加算されるものの、都道府県によってここまで異なるのは意外に感じる方も多いですよね。

さらにここから、「一般職員」「一般職員のうち一般行政職」「教育公務員」「警察職」など、職種によっても大きく給与事情が異なります。

都道府県別で「退職金」も異なるのか

それでは本題の「退職金」について見ていきましょう。

地方公務員のうち、都道府県に勤める「一般職員のうち一般行政職」の退職金についてランキングをまとめてみました。勤続年数によって退職金が変わるため、今回は「60歳定年退職者の平均支給額」に限定します。

都道府県別「地方公務員の退職金」が高いランキング

  • 1位 静岡県:2342.4万円
  • 2位 愛知県:2321.1万円
  • 3位 東京都:2310.3万円
  • 4位 福岡県:2272万円
  • 5位 山梨県:2267.7万円
  • 6位 沖縄県:2263.3万円
  • 7位 栃木県:2261.9万円
  • 8位 山形県:2255.5万円
  • 9位 秋田県:2254.4万円
  • 10位 宮城県:2238.5万円
  • 11位 神奈川県:2235.9万円
  • 12位 熊本県:2231.3万円
  • 13位 滋賀県:2227.2万円
  • 14位 大分県:2227.2万円
  • 15位 群馬県:2215.6万円
  • 16位 新潟県:2214.3万円
  • 17位 三重県:2213.8万円
  • 18位 京都府:2211.4万円
  • 19位 青森県:2209.2万円
  • 20位 鳥取県:2205.3万円
  • 21位 大阪府:2201.3万円
  • 22位 埼玉県:2201.1万円
  • 23位 長野県:2196万円
  • 24位 岐阜県:2195万円
  • 25位 愛媛県:2187.9万円
  • 26位 佐賀県:2185.9万円
  • 27位 岡山県:2179.9万円
  • 28位 岩手県:2177.7万円
  • 29位 千葉県:2176.8万円
  • 30位 奈良県:2173.2万円
  • 31位 福井県:2172万円
  • 32位 茨城県:2168.8万円
  • 33位 石川県:2166.3万円
  • 34位 徳島県:2164万円
  • 35位 山口県:2149.9万円
  • 36位 和歌山県:2147.1万円
  • 37位 島根県:2146.3万円
  • 38位 鹿児島県:2142.8万円
  • 39位 宮崎県:2142.2万円
  • 40位 兵庫県:2141.9万円
  • 41位 福島県:2108.5万円
  • 42位 広島県:2094.1万円
  • 43位 長崎県:2087.9万円
  • 44位 香川県:2082.1万円
  • 45位 北海道:2081.1万円
  • 46位 高知県:2071.9万円
  • 47位 富山県:2034.7万円

「退職金」の金額差は

資料を元に1位の静岡県と47位の富山県を比べると、307.7万円もの差があることがわかりました。

安定しているというイメージのある公務員でも、その実情はさまざまだと言えます。

また1位の静岡県でも、今回ご紹介した「一般行政職」は2342.4万円でしたが、「一般職」では2277.8万円、「教育公務員」では2266.3万円、「警察職」では2265万円と、職種によっても差が見られます。

退職手当の支給状況1/1

退職手当の支給状況

出所:総務省「給与・定員等の調査結果等-各団体区分別の給与状況」

実は公務員も民間の水準に合わせる動きがあるため、民間の給与やボーナスが下降傾向にあれば、それに準じて減少する動きが見られます。

退職金についても、今後減少する可能性は多いにあります。公務員でも職種はいろいろで、今回のコロナ禍で激務を強いられている方も少なくありません。

こうした現状を踏まえると、地方公務員の処遇改善を求める議論も進むべきであると考えられます。

まとめにかえて

今回は地方公務員のうち、「一般行政職」の退職金について、都道府県別にご紹介しました。

平均でみると全都道府県で2000万円を超えているものの、1位の静岡県と47位の富山県には、307.7万円もの差があります。

また今後減少する可能性もあることを踏まえると、決して「退職金で安泰な将来」とは言い切れないのが実情です。

会社員の場合も同じですが、退職金をあてにしたマネープランはリスクが高いものです。いくらもらえるかが不透明な上、退職金制度そのものがなくなる可能性もあるからです。

フリーランスや自営業者が独自に将来資金を貯めているように、公務員や会社員であっても、将来にむけた資産形成は必要な時代に突入しています。

今回の資料をきっかけに、まずはご自身の退職金制度について調べてみてはいかがでしょうか。会社員の方であれば、就業規則等で確認できる場合もあります。

また同時に、定年退職後の生活についても思い描いてみましょう。将来を考えながらマネープランを練ることで、貯蓄も捗りやすくなります。

長引くお家時間を利用して、ぜひ将来のことについて考えてみてくださいね。

参考資料

LIMO編集部