総務省統計局が2021年5月18日に公表した「家計調査報告(貯蓄・負債編)―2020年(令和2年)平均結果―(二人以上の世帯)」によると、二人以上世帯の貯蓄現在高の平均値は1791万円です。

これは前年度調査に比べて36万増となり、個人の経済不安や老後不安が浮き彫りとなる結果となりました。

老後には2000万円が必要になるという試算も話題となりましたが、最近ではそれ以上必要だという声も聞かれます。

年金受給開始の65歳を機に、リタイアする方もいるでしょう。そんな65歳以上の貯蓄事情を紐解いていきます。

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65歳以上の貯蓄はいくらあるのか

総務省統計局の「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2020年(令和2年)平均結果-(二人以上の世帯)」を参考に、世帯主が65歳以上世帯の貯蓄事情を見ていきます。

65歳以上・二人以上世帯の「貯蓄現在高」

貯蓄保有世帯

  • 平均値…2324万円
  • 中央値…1555万円

総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2020年(令和2年)平均結果-(二人以上の世帯) Ⅲ 世帯属性別にみた貯蓄・負債の状況」をもとに編集部作成

資料をもとに計算すると、65歳以上世帯の40.7%が、2000万円以上の貯蓄を持っていることがわかりました。半分弱が「老後2000万円問題」をクリアしていると言えます。

一方で、4000万円以上の世帯が17.3%なのに対し、300万円未満の世帯が15.4%。同程度の割合からすると、老老格差と呼ばれる二極化傾向がよくわかります。

平均では2000万円を超えていますが、平均だけではわからない貯蓄事情を見てとることができました。