厚生労働省によると、2021年平均の有効求人倍率は1.13倍で前年比で0.05ポイント下がりました(2022年2月1日公表)。コロナ禍による雇用への影響を心配する方の中には女性も多いでしょう。

近年増えていると言われる「おひとりさま」。結婚していればおひとりさまになる可能性は低いですが、配偶者がいようといまいと最後はひとりになる女性もいるでしょう。

今回はおひとりさまの中でも女性に視点をあてて、その老後やお金についても見ていきます。

女性はおひとりさまになる可能性が高め?

はじめに国立社会保障・人口問題研究所の「-人口統計資料集(2021)-」を参考に、50歳時のおひとりさまの割合を男女別に確認しましょう。

出典:国立社会保障・人口問題研究所「-人口統計資料集(2021)-」

上記によれば2015年時点で50歳時におひとりさまの男性は未婚で23.37%、死別で0.57%、離別で6.26%。女性は未婚で14.06%、死別で1.88%、離別で10.18%です。男性は30.2%、女性は26.12%がおひとりさまですね。

男女ともに未婚の割合は増加しており、2000年には男性で12.57%、女性で5.82%だったのが、15年間でそれぞれ約10ポイント増加しています。

離別は2000年から男性で1.57ポイント、女性で約3ポイント増加。おひとりさまの背景はさまざまですが、増えているのはたしかでしょう。

結婚していれば、ひとりになることを考える機会は少ないでしょう。ただ、厚生労働省の「令和2年簡易生命表の概況」によると男性の平均寿命は81.64歳、女性は87.74歳と男女でおよそ6歳の差があります。

日本では結婚時、女性より男性の方が年齢が高い傾向にあります。以前の調査にはなりますが、厚生労働省の「平成21年(2009)人口動態統計(確定数)の概況第6表 初婚夫妻の年齢差別にみた婚姻件数・構成割合の年次推移」によると、平成21年の初婚夫妻の年齢差は夫が年上が56.3%、妻が年上が23.7%、夫婦同年齢が19.9%でした。

もちろん平均寿命や結婚時の年齢差に個人差はありますが、こういった傾向を見ると配偶者がいる・いないに関わらず、ひとりで生きていく可能性があることは頭に入れておくといいでしょう。