健康寿命は男性72.68歳、女性が75.38歳

これまで老後の収支や貯蓄額を見てきましたが、今は長く働きたいと考えて定年後も仕事を続ける方も多いですよね。2022年4月には、年金の受給開始年齢が75歳まで繰り下げられるようになります。老後資金を使い始める年齢をできるだけ伸ばしたいと考える方も多いでしょう。

ただ、一つ気になるのが健康に関わることです。厚生労働省によると、2019(令和元)年の健康寿命は男性で72.68歳、女性で75.38歳になります。65歳で定年と考えても、健康寿命は男性で約7年間、女性で約10年間なのですね。

ちなみに平均寿命は男性81.41歳、女性87.45歳。健康寿命から平均寿命の差は男性8.73年、女性12.06年です。 女性は男性より3年以上長いですね。

健康寿命や平均寿命は伸びており、2010(平成22)年から比べると健康寿命は男性で2.26歳、女性で1.76歳伸びています。ただしこれが急激に伸びることは考えにくいですし、また個々人でいつ病気やケガをするかは実際には予測が付きません。

いつ働けなくなるのか、介護が必要になるのかは、誰にもわかりません。ただ必ず働けなくなる日はきますし、介護が必要になる可能性もあります。あまり考えたくないことかもしれませんが、この2つについては前もって考えながら、いくら貯蓄が必要か、何歳から老後資金を使い始めるか、どうやって資産寿命を伸ばすかなどを考えるといいでしょう。