1月ももう終わり、3月になれば定年退職をされる方もいるでしょう。セカンドライフは何をして過ごそうかと思いを馳せるとともに、老後資金が気になる方も多いのではないでしょうか。

公益財団法人生命保険文化センターの調査によれば、老後資金を使い始める平均年齢は65.9歳。一般的に年金の支給開始も65歳からですから、65歳を老後スタートと考える方も多いと考えられます。

65歳以上の夫婦は1カ月いくらくらいで生活し、どれくらいの貯蓄を保有しているのでしょうか。その現実をみていきましょう。

65歳以上・無職「夫婦世帯」の1カ月の支出はいくらか

まずは総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)2020年(令和2年)」より、65歳以上のリタイア夫婦世帯の1カ月の収支を確認しましょう。

出典:総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)2020年(令和2年)」

上記を見ると、65歳以上のリタイア夫婦世帯の1カ月の収入は25万6660円。一方で支出の合計は25万5550円です。収支で見ると黒字ですね。

収入についてはほとんどを年金が占めますが、ここは個人差があるのでご家庭によって異なるでしょう。厚生労働省によると、令和4年度の国民年金の満額は「月額6万4816円」(▲259円)、厚生年金(夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額)は 21万9593円(▲903円)になり、令和3年度より0.4%の引き下げとなっています。受給の予定額についてはねんきんネットなどをみて「わが家の老後の収入」を確認をしましょう。

消費支出の内訳を見ると、最も多い順に「食料」(6万5804円・29.3%)「交通・通信」(2万6795円・11.9%)「光熱・水道」(1万9845円・8.8%)「教養娯楽」(1万9658円・8.8%)と続きます(その他の消費支出を除く)。食費や光熱・水道費などはご家庭によって異なるので、どれくらいで生活できそうか今から計算するといいでしょう。

注意したいのは上記は住居費が1万4518円とされているところです。持ち家と考えられるため、賃貸にお住まいの方はこれ以上の準備が必要です。

上記は平均的な金額ですので、まずはご自身のご家庭の1カ月の収支を計算してみましょう。