東京の子どもがいる世帯の年収は?
では、お子さんがいる世帯の年収はどれくらいでしょうか。
世帯年収は親や子どもの年齢、共働き・片働き、またお住まいの地域などによっても違いが出ます。今回は東京に視点を当てましょう。
小学生までの子どもを養育する3318世帯と、20歳未満の子供を養育するひとり親543世帯を 合わせた3861世帯に調査した「平成29年度 東京都福祉保健基礎調査『東京の子供と家庭』」より、東京の子育て世帯(共働き・共働きでない世帯別)の年収を確認します。
上記によれば、東京の子育て世帯では「年収600~800万円未満」が共働き世帯で22.8%、共働きでない世帯で22.0%で最多となっています。
一方で、年収1000万円以上の世帯は共働き世帯で28.5%、共働きでない世帯で18.0%です。共働き世帯では、およそ4世帯に1世帯が年収1000万円を超えるのですね。共働きではない世帯でも、およそ5世帯に1世帯が年収1000万円以上です。
国税庁の「令和2年分 民間給与実態統計調査」によれば、日本の平均年収は433万円。中学受験が過熱する東京では、世帯の年収が高いことも分かりました。
情報収集しながら進学先を検討しよう
世帯年収ごとに教育費にかける金額の差が見られました。年収と教育費の関係は地域性によるところも大きいでしょう。
ただ、年収や教育費は高ければ高いほど良いとも一概には言えないかもしれません。年収によっては児童手当や高校無償化などの所得制限の対象になったり、お子さんの希望に合うことが大切となったりします。
今はさまざまな助成制度もありますので、情報収集をしながらお子さんの希望に合った教育を考えていきましょう。
参考資料
- 一般財団法人 東京私立中学高等学校協会「知っておきたい入試のこと」
- 文部科学省「平成30年度子供の学習費調査」
- 文部科学省「高校生等への修学支援」
- 東京都「平成29年度東京都福祉保健基礎調査」
- 国税庁 「令和2年分 民間給与実態統計調査」
宮野 茉莉子