年末年始の休暇を利用して、映画「老後の資金がありません!」を鑑賞した方もいるのではないでしょうか。「人生100年時代」において、日本社会が抱えるお金の問題を題材とした作品です。

「はたして私達は老後にどれくらいの資金が必要なのか」多くの人が気になるテーマかと思います。

実際のところ「老後2000万円問題」は、あくまでモデルケースを元に算出しているため、生活スタイルによって必要準備額は大きく異なってきます。

しかしながら、現在老後を迎えているシニア世帯の貯蓄状況を知ることは、いま働く世代の方々にとって参考になることもあるかもしれません。また、将来に向けてどのようにお金を育てていけば良いのか考えるきっかけにもなるでしょう(※編集部注)。

そこで今回は、65歳以上世帯の貯蓄額に着目しながらお金の育て方についてお伝えしていきます。今年こそ「老後の不安を解消したい」という方は必見です。

【※参考記事】50歳を超えてから「月30万円の不労所得」を作る4つの方法

65歳以上世帯は、どのくらい貯蓄があるのか

まずは、総務省統計局「家計調査報告」から、65歳以上の世帯の貯蓄事情について見ていきましょう。

世帯主が65歳以上の世帯の貯蓄現在高階級別世帯分布 (二人以上の世帯)2020年

  • 平均値:2324万円
  • 中央値:1555万円

世帯主が65歳以上世帯の現在貯蓄高階級別世帯分布

 

総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2020年(令和2年)平均結果-(二人以上の世帯)」

より編集部作成

グラフの内訳をみると、65歳以上世帯の約6割が貯蓄2000万円未満であることがわかります。