新しい年が始まりました。
日頃の暮らしを見つめなおすなかで、老後のマネープランについて考える方もいると思います。
サラリーマンの場合、長年勤めたあとのごほうびとして「定年退職金」が期待できる方も多いでしょう。お勤め先の企業規模や勤続年数などにより、退職金事情は人それぞれですが、世間の相場を、ちょっと知りたい気もします。
公務員であれば安定した退職金が期待できそう、とイメージされる方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、2021年12月末に公表された内閣官房の最新資料をもとに、国家公務員の退職金事情を深掘りします。そして、老後の資金への備え(※編集部注)についても触れていきます。
【※参考記事】50歳を超えてから「月30万円の不労所得」を作る4つの方法
国家公務員の平均退職金はいくら
それでは、国家公務員の平均退職金をみていきましょう。2021年に内閣官房公表の「退職手当の支給状況(令和2年度退職者)」によると下記の通りです。
常勤職員
- 定年:2142万1000円
- 応募認定(※1):2551万9000円
- 自己都合:299万4000円
- その他(※2):193万5000円
全体の平均支給額:1023万9000円
※1「応募認定」は45歳以上(定年60歳の場合)の職員を対象にした早期退職募集制度のことで、自己都合退職よりも割増された退職金が支給されます
※2「その他」には、任期制自衛官等の任期終了(常勤職員)や死亡等による退職が含まれています。
うち行政職俸給(一)適用者
(一般行政事務を行う職員)
- 定年:2127万9000円
- 応募認定:2276万円
- 自己都合:384万9000円
- その他:245万4000円
全体の平均支給額:1507万4000円
国家公務員の退職金は、定年もしくは応募認定の方であれば2000万円の大台に乗っていることがわかりました。
国家公務員「退職金が2000万円超」の人は、どのくらいいるのか
では、国家公務員のうち、どのくらいの人が退職金2000万円以上を受け取っているのかみていきましょう。
常勤職員:2万9641人
- 1000万円未満:1万6697人
- 1000~1500万円未満:981人
- 1500~2000万円未満:2819人
- 2000~2500万円未満:7234人
- 2500~3000万円未満:1374人
- 3000~4000万円未満:137人
- 4000~5000万円未満:274人
- 5000万円~:125人
うち行政職俸給表(一):7140人
- 1000万円未満:2231人
- 1000~1500万円未満:157人
- 1500~2000万円未満:759人
- 2000~2500万円未満:3562人
- 2500~3000万円未満:413人
- 3000~4000万円未満:16人
- 4000~5000万円未満:2人
国家公務員の中で「退職金2000万超」は常勤職員では9144人(30.8%)、そのうち行政職俸給表(一)では3993人(55.9%)ということがわかりました。
定年や応募認定の退職であれば2000万円の大台に乗れることが先程わかりましたので、安定しているというイメージ通り、しっかり勤め上げた方が多いことが想像できますね。
退職金2000万円で、老後は安泰といえそうか
約1万名の国家公務員が2000万円以上の退職金を受け取っていることが分かりました。では、2000万円の退職金があれば老後は安泰といえそうでしょうか。
ひととき話題となった「老後2000万円問題」を分解し、検証していきます。
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このオレンジの枠が、「老後、年金以外に2000万円が必要」とされた根拠です。
2017年の家計調査結果に基づく試算なのですが、実は以下のような盲点があるのです。
- 実支出が26万3718円で計算されている
- 住居費が1万3656円で設定されている
- 介護費用が含まれていない
ライフスタイルは世帯によって異なりますので、実際に必要となる生活費にも当然差がでます。
持家世帯か、賃貸住まいで家賃を払い続けるかによっても、老後の支出は大きく変わるでしょう。また、要介護度によっては有料老人ホームへの入居が必要となるケースもありますね。
住居環境や家族構成、そしてライフスタイルを考慮しながら「自分の場合はどのくらい老後資金が必要か」を考えていく必要があります。備えるべき金額は人それぞれ、ということです。
また、公務員の退職金は民間と大きくかけ離れることがないように調整されます。これから先も今の給付水準が続くとは限りません。
国家公務員に限らず、退職金に期待ができそう!というケースでも、老後に向けた備えはしっかり進めておきたいですね。
老後に向けて「お金を育てる」
「人生100年時代」に老後を過ごすであろう現役世代の私たち。
老後を見据えた資金形成は、早めのスタートがカギを握ります。ポートフォリオに、預貯金・保険・投資などをバランスよく組み合わせながら、お金を「貯めて・守って・育てる」しくみを作っていけると理想的ですね。
資産運用のリスクとメリットをしっかり把握し、長寿時代への備えを固めていきましょう。
参考資料
宮内 勇資
