退職金2000万円で、老後は安泰といえそうか

約1万名の国家公務員が2000万円以上の退職金を受け取っていることが分かりました。では、2000万円の退職金があれば老後は安泰といえそうでしょうか。

ひととき話題となった「老後2000万円問題」を分解し、検証していきます。

このオレンジの枠が、「老後、年金以外に2000万円が必要」とされた根拠です。

2017年の家計調査結果に基づく試算なのですが、実は以下のような盲点があるのです。

  • 実支出が26万3718円で計算されている
  • 住居費が1万3656円で設定されている
  • 介護費用が含まれていない

ライフスタイルは世帯によって異なりますので、実際に必要となる生活費にも当然差がでます。

持家世帯か、賃貸住まいで家賃を払い続けるかによっても、老後の支出は大きく変わるでしょう。また、要介護度によっては有料老人ホームへの入居が必要となるケースもありますね。

住居環境や家族構成、そしてライフスタイルを考慮しながら「自分の場合はどのくらい老後資金が必要か」を考えていく必要があります。備えるべき金額は人それぞれ、ということです。

また、公務員の退職金は民間と大きくかけ離れることがないように調整されます。これから先も今の給付水準が続くとは限りません。

国家公務員に限らず、退職金に期待ができそう!というケースでも、老後に向けた備えはしっかり進めておきたいですね。