住宅ローンを組んでマイホームを購入した場合に受けられる住宅ローン控除。名前は知っていても制度の内容はよくわからないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。住宅ローン控除に関する質問は、筆者が国税職員だった頃に質問が多い内容ベスト5に入っていました。
そこで今回は、住宅ローン控除制度の基本的な部分についてお伝えしていきます。
住宅ローン控除はどのような制度?
住宅ローン控除は、住宅ローンを利用してマイホームを新築・購入したり、増改築したりした際に一定の条件のもと受けられる制度のことです。正式名称は「住宅借入金等特別控除」という長い名前になっています。一般的には「住宅ローン控除」や「住宅ローン減税」と呼ばれています。
住宅ローン控除は税額控除のひとつで、税金がかかってくる所得から直接控除するため節税効果が高い制度です。
基本的には毎年末のローン残高の1%が控除額として所得税から差し引かれる仕組みです。所得税から引ききれない分は、住民税から控除が可能です。ただし、先般発表された「2022年度税制改正大綱」で現時点の控除率1%から0.7%に引き下げることが決定されました。よって今後の住宅ローン控除の控除額は、ローンの年末残高×0.7%となります。
期間は10年間ないし13年間です。通常住宅ローンは何千万単位で組む方が多いかと思いますので、毎年数十万円の控除を受けられる住宅ローン控除の制度はかなり節税効果が高いといえるでしょう。