私たちが今からできる対策とは?

残念ながら、いつから、どのように暦年課税制度が改正されるのか、今のところ多くの情報は分かってません。

ただし、一般的に税制が改正されたとしても、過去分についてまで遡及される例は少ないと言われてます。そのため、暦年課税制度についても、今後税制改正が行われるとしても、税制改正前に行われた過去分の贈与については、遡ってまで税金が課される可能性は低いと考えられます。

現在、少しでも相続税対策をしたいと考えている方は、令和3年のうちに、孫や子どもなどに早めに110万円までの贈与を行ってしまうのがおすすめです。また、令和4年になってからも、早々に贈与を行っておく方が、安心だと考えられます。

子どもや孫など多人数に一気に110万円ずつ渡すことができれは、短い期間でも大きな節税対策につながります。税制が変わってしまう前に、110万円の基礎控除を活用しておきましょう。

いかがだったでしょうか。日本のスタンダードとして長らく運用されていた暦年課税制度ですが、基礎控除がなくなるかもしれない、相続税との一体化されるかもしれないなど、大きな税制改革が検討されています。

今回ご紹介した内容を参考にしながら、今後の制度変更のニュースにアンテナを張り、引き続き上手に税金対策を行っていきましょう。

参考資料

下中英恵FP事務所 下中 英恵