暦年課税制度を活用した相続税対策

現在の暦年課税制度は、毎年、受贈者ごとに110万円の贈与分までの贈与税が非課税です。この暦年課税制度の110万円の基礎控除を活用すると、子どもや孫への相続財産を減らせるというメリットがあります。

たとえば、孫が生まれてから20年間、資産家の祖父が継続的に毎年110万円を贈与した場合、2200万円(110万円×20年間)を非課税で贈与することが可能です。

もしもこの資産家の祖父に孫が5人いたとすると、合計で1億1000万円(2200万円×5人)もの相続財産について、非課税とすることができます。

現在の贈与税の制度では、直系尊属(祖父母や父母など)からその年の1月1日において20歳以上の子や孫などへの贈与の税率は、4500万円を超えた贈与分については、決められた金額を控除後に55%の税率が課されてしまいます。しかし暦年課税制度の110万円の控除を効率的に活用することで、大きな税金対策につながることが分かります。

ただし、暦年課税制度では、毎年同じ時期に同じ金額を贈与していると、あらかじめ贈与する金額が決まっていたと見なされて一括で贈与税がかかる場合があります。そのため、相続税対策をする際は「贈与契約書」を作成し、毎年贈与する金額を変えたり、贈与するタイミングをずらしたりと、工夫しながらお金を渡しているご家庭が多いようです。