家事や育児環境など、家庭の状況によってさまざま
今回は働く女性の中から、専業主婦になりたいと思う割合を眺めてきました。共働き世帯が多い現代ですが、主に女性が育児・家事を担うという状況はそこまで変化はないようです。
総務省の「平成28年社会生活基本調査」より、共働き世帯と専業主婦世帯に分けた家事関連時間を確認します。
共働き世帯:夫/妻
- 仕事等:8時間31分/4時間44分
- 家事関連:46分/4時間54分
うち家事:15分/3時間16分
うち育児:16分/56分
専業主婦世帯:夫/妻
- 仕事等:8時間16分/6分
- 家事関連:50分/7時間56分
うち家事:10分/4時間35分
うち育児:21分/2時間24分
共働き世帯が多いといえど、女性は仕事・家事関連の時間がそれぞれ4時間台。一方で男性は働く時間が多い分、家事関連にかける時間は1時間以下です。
平成8年からの推移を見ると、夫の家事時間は増えているものの、女性と比べると低い水準が続いています。また、どちらの世帯も夫婦ともに育児時間は増えています。
便利家電などは増えていますが、1人で育児を担うワンオペ育児や実家と遠距離の方が多い現代では、どうしてもやらなければならない家事・育児の負担も大きいでしょう。専業主婦になれるかどうかは、年収だけでなく周囲の環境なども大きく影響しています。
専業主婦や共働きなど、その時代によって主流となる家族のカタチは変わります。ただ実際にはご家庭の環境や事情、また本人の向き不向きもあるでしょう。周囲の変化に影響されるのではなく、自分に合った生活スタイルが確立できるといいですね。
※読者の方からのご指摘を踏まえて一部訂正させて頂きました。
参考資料
- 厚生労働省「社会保険適用拡大特設サイト」
- 独立行政法人労働政策研究・研修機構「図12 専業主婦世帯と共働き世帯」
- ソニー生命「女性の活躍に関する意識調査2020」
- 総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)2020年」
- 国税庁「令和2年分(2020年)分民間給与実態統計調査」
- 総務省「平成28年社会生活基本調査」
宮野 茉莉子