年末調整は主に会社員の方が毎年行う作業ですが、詳しいやり方を把握されている方はあまり多くないと思います。

筆者自身、会社員だった頃は、毎年「面倒だな」という感覚で、手続きの内容もよくわからずとりあえず提出していました。

もう一つの税金関係の手続きとして確定申告がありますが、「年末調整」と「確定申告」の間にはどのような違いや特徴があるのでしょうか?

本記事では大手金融機関での10年以上勤務した筆者の経験を踏まえて、年末調整の基本と、確定申告との相違点などをお伝えします。

年末調整の概要をおさらい

国税庁「年末調整とは」によると、年末調整とは源泉徴収された税額の年間の合計額と、年間の税額を一致させる手続きのことです。

会社に勤めている会社員が対象で、個人事業主やフリーランスは年末調整の対象外になります。会社によって異なりますが、毎年11月頃に年末調整を行う企業が多いです。

年末調整の対象者は主に、勤務先に「扶養控除等申告書」を提出している方ですが、会社員であっても年収2000万円を超える人などは別途確定申告が必要で、年末調整の対象にはなりません。

年末調整で控除を受けるための各控除について詳しく知りたい方は国税庁「各種控除について(給与所得者用)」を確認するのがおすすめです。