寒さも厳しくなり、いよいよ本格的な冬の到来です。厳しい寒さのなかでも、屋外で私たちの目を楽しませてくれるのがビオラやパンジーです。

ビオラとパンジーは比較的カンタンに育てられる初心者向けの植物ですが、たくさんの花を咲かせて、長く楽しむなら、こまめなお世話が必要になります。

今回はビオラとパンジーを摘心でたくさん咲かせて、挿し芽で株を増やす方法について紹介します。

ビオラ・パンジーの基本情報

【ビオラ・パンジー】

  • スミレ科スミレ属
  • 一年草
  • 原産地:ヨーロッパ
  • 参考価格:100~300円前後

ビオラとパンジーは、どちらも同じスミレ科スミレ属の植物で、ほぼ同じ性質を持っています。見分ける方法は単純で、花の大きさで見分けます。一般的に小輪のものはビオラ、大輪のものはパンジーと呼ばれています。

パンジーには真ん中にブロッチと呼ばれる黒い大きな斑紋があるのが特徴的ですが、昨今では品種改良が進んでいるため、パンジーとビオラはますます見分けがつきにくくなっています。

ビオラの寄せ植え(crystaldream/Shutterstock.com)

パンジーとビオラ、たくさん咲かせる方法とは?

パンジーとビオラの花をたくさん咲かせるには、終わった花をその都度摘む「花がら摘み」はもちろんのこと、徒長した株をばっさりと剪定する「切り戻し」や、定期的な追肥も欠かせません。

また「摘芯」も脇芽を増やすためには大切な作業です。摘芯とは、茎の頂点の芽(頂芽)を摘むこと。脇芽を増やし、たくさんの花芽を作ることを目的におこないます。

ビオラ・パンジーは「頂芽優勢」という性質を持っているため、そのまま何もせずに育てていると頂芽だけが優先して育ち、脇芽の成長を抑制してしまいます。

頂芽を摘めば、脇芽をしっかり成長させることができ、生長した脇芽から枝数を増やすことができます。花上がりが良いだけでなく、こんもりとボリュームのある株に育てることができます。