60代は退職を機にセカンドライフへ舵を切る、人生の大きなターニングポイントです。そこで気になるのは、60代の貯蓄はどれくらいなのかということ。
基本的に退職後は、それまでに築き上げてきた貯蓄で生活することになります。いくらを目安に用意すればいいのか、現在の60代世帯の貯蓄平均を参考に解きほぐしていきます。
【関連記事】50歳を超えてから「月30万円の不労所得」を作る4つの方法
60代の金融資産保有額は、平均1700万円以上?
現在の60代は、いくらぐらい貯蓄をしているのでしょうか。
金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)
1/2
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和2年)」によると、60歳代・二人以上世帯では平均して1745万円の金融資産を保有していることがわかります。
2000万円以上の貯蓄層が32.9%以上いる一方で、金融資産非保有者は18.3%。その他の金額帯もまんべんなく分布しています。平均値は所得が高い層に引っ張られる傾向にあるため、中央値の875万円が実態に近いと言えるでしょう。中央値とは、数字を大きい順に並べたときに、中央にくる値を指します。
金融資産保有世帯の貯蓄はいくら?
次は金融資産保有世帯に限定してみます。
金融資産保有額(金融資産保有世帯のみ)
2/2
同じく金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和2年)」を見てみると、60歳代・二人以上世帯の金融資産保有額は平均で2154万円、中央値で1465万円でした。
金融資産をまったく保有しない世帯を含む調査に比べて、平均値も中央値もあがっています。
平均は約1.2倍増、中央値では約1.7倍の増です。2000万円以上の金融資産を保有する世帯の割合が増えるのも、注目したいポイントです。
どんな金融資産で老後にそなえているのか
60代の金融資産保有額の平均が1745万円だとわかりましたが、すべて現金というわけではありません。ここからは、金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和2年)」をもとに、金融商品の内訳を見ていきましょう。
金融商品の種類(金融資産を保有していない世帯を含む)
金融商品の種類(金融資産保有世帯のみ)
金融資産に占める預貯金の割合は、どちらも約55%です。また「株式」と「投資信託」および「その他の金融商品」が占める割合は、どちらも約14%と同じです。金融資産保有額に差が出る理由のひとつは、資産を運用する期間の差だと考えられます。
金融商品保有額は、運用する期間でも差が出る
金融商品保有額は、運用する期間によって差が出てきます。例えば同じ投資信託で、20年運用する場合と30年運用する場合をみてみましょう。条件は年率6%、毎月5万円として、金融庁の資産運用シミュレーションで試算してみます。
同じ金額を月々投資しても、運用期間が長いほど元本対比が大きくなります。老後に向けた資産づくりを意識したとき、早ければそれだけ資産を増やしやすいといえるのです。
資産運用は「長期・分散・継続」が重要
資産運用をはじめるなら、早い方が有利だとわかりました。しかし投資や運用にはリスクがつきものなので、なかなか手が出せない方も多いでしょう。そのような方は、まずは低リスクの安定したファンドからはじめるのがいいかもしれません。
ただ、資産運用は長期にするほどリスクを抑えられるもの。投資先を分散させることで、さらにリスクを軽減できます。もし老後までに20年~30年の猶予があるなら、時間を味方につけながら世界株式など成長資産の分散投資を視野に入れてもいいでしょう。
老後の貯蓄を考えたときが、準備のはじめ時です。60代のセカンドライフを見据えて、資産づくりを考えはじめましょう。
【ご参考】貯蓄とは
総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。
関連記事
参考資料
LIMO編集部
