人生100年時代を迎えつつあるこんにち。老後の暮らしとお金に関心を寄せる方は多いでしょう。

産経新聞社とFNNが10月に実施した世論調査では、岸田内閣に取り組んでほしい政策として「年金・医療・介護」の注目度が上昇したようです。

また、岸田首相も10月8日の所信表明演説で「人生百年時代の不安解消」を掲げており、衆議院選挙後も注目の話題となりそうです。

そこで今回はいわゆる年金世代である「65歳以上」に着目し、シングル・夫婦世帯の収入と支出を検証していきます。

【シングルの場合】65歳以上・無職世帯の収入と支出

総務省統計局の「家計調査年報(家計収支編)2020年(令和2年)家計の概要」から、65歳以上・無職世帯のひと月の家計収支の平均値をみてみましょう。まずは単身世帯=「シングル世帯」の家計事情から。

65歳以上・無職「単身世帯」の収入

収入合計:13万6964円

■■内訳■■

  • 社会保障給付(公的年金など):12万1942円
  • 仕送り金:1034円
  • その他:1万3988円

65歳以上・無職「単身世帯」の支出

支出合計:14万4687円

■■内訳■■

■非消費支出(税金や社会保険料):1万1541円

■消費支出:13万3146円

  • 食費:3万6581円
  • 住居:1万2392円
  • 光熱・水道:1万2957円
  • 家具・家事用品:5328円
  • 被服及び履物:3181円
  • 保健医療:8246円
  • 交通・通信:1万2002円
  • 教育:0円
  • 教養娯楽:1万2910円
  • その他の消費支出(交際費や諸雑費など):2万9549円

単身世帯の収支では、毎月7723円が不足していることがわかりました。また、平均では、住居費が1万2392円となっていますので、賃貸派の方は家賃も考慮するとかなりの金額が不足しそうです。