「稼ぐチカラ」と「貯めるチカラ」は比例しない
今回の家計調査の結果をみると、二人以上・勤労世帯の貯蓄額自体は、年収が増えるにつれて増える傾向にあります。
一方、「年収に対する貯蓄の比率」は、年収400万円以上の世帯について見ていくと、1.6倍から2倍程度で推移しています。その比率は、年収が増えても大きく変わりません。
ご自身が「稼ぎに対して、きちんと貯蓄ができているだろうか?」と感じたときは、まずは年収の2倍前後の貯蓄があるかどうかが指標になりそうですね。
貯金のペースや努力の具合は、「限られた収入から、どの程度貯蓄に回せているか」で判断される部分も大きいでしょう。
そこで大切にしたいのが「貯蓄の目標」です。たとえば、人生三大資金といわれている「教育資金」「住宅資金」「老後資金」。これらは日頃の生活費とは切り離して準備していく必要があります。たとれば、教育資金は学資保険、住宅ローンの頭金は住宅財形といったように、用途に分けてお金を「色づけ」しながら準備していくのがお勧めです。
老後資金については、働き盛りの現役世代であればじっくり時間をかけて準備していくことができます。投資信託の積立など資産運用の活用も視野に入れながら、貯蓄目標を立てていけるとよいかもしれません。