2025年7月4日の公表された厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」によれば、高齢者の生活意識は以下の通り。

  • 大変苦しい:25.2%
  • やや苦しい:30.6%
  • 普通:40.1%
  • ゆとりがある:3.6%
  • 大変ゆとりがある:0.6%

苦しい(「大変苦しい」「やや苦しい」)は55.8%となり、苦しいと感じている人が最も多くなりました。

物価の上昇は引き続き続いており、家計的に厳しく感じるご家庭は多いでしょう。特に70歳代に入ると仕事を辞める人もいるため、収入源が限られます。

今回は70歳代に視点をあて、その生活をお金の面からみていきましょう。

1. 70歳代「月の生活費」はみんないくら?

70歳代の生活費と貯蓄は実際どれくらいなのかご存知でしょうか。リタイアして70歳代になると支出も落ち着く印象がありますが、実はそれなりの支出があるようです。

以下で詳しく見ていきましょう。

1.1 70歳代・月の生活費

総務省統計局が公表した「家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」によれば、70歳代の1カ月の支出は以下のとおりです。

【二人以上世帯】65歳以上無職世帯の家計収支

【二人以上世帯】65歳以上無職世帯の家計収支

出所:総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」

  • 70〜74歳:30万3839円(消費支出26万9015円・非消費支出3万4824円)
  • 75歳以上:27万3398円(消費支出24万2840円・非消費支出3万558円)

70歳代前半では月に約30万円の支出があります。

もちろん、住んでいるエリアや何にお金を使っているのかにもよりますが、リタイア後に支出が大きく減ると思い込むのは危険かもしれません。