ひとり平均14万円【厚生年金】共稼ぎ・シングル世帯の標準は？

【国民年金・厚生年金】ひとり分の年金額はいくら？

ここからは、国民年金・厚生年金の「1人分の」受給額を見ていきます。厚生労働省年金局「令和元年度　厚生年金保険・国民年金事業年報」を参考にします。まずは国民年金（老齢基礎年金）です。

全体…5万5946円（男性…5万8866円、女性…5万3699円）

次は、民間企業の会社員が受け取る厚生年金保険（第1号）の年金月額です。厚生年金保険（第1号）の年金月額には、基礎年金（国民年金）部分も含まれます。

全体平均：14万4268円（男性･･･16万4770円・女性10万3159円）

国民年金の年金保険料は全員一律（※2021年度：月額1万6610円）です。老後の受給額は保険料未納の期間に応じて満額から差し引かれる形で決定します。そのため、さほど大きな男女差や個人差は見られません。

一方、厚生年金の場合は現役時代の収入に応じた年金保険料を給与天引きで納めています。それが、年金加入期間とともに老後の受給額を左右するため、男女・個人で大きく差が開くことになるわけです。ここが、「平均」「標準」だけでは見えない部分ですね。

ここでは「ひとり分の年金額」の実態を見てきましたが、次では世帯の形ごとに受給パターンを分けて検証していきます。次では、「モデル年金」に加えて、共働き世帯や単身世帯の年金額を、いくつかの受給パターンに分けてみていきたいと思います。