私たちが老後に受け取る「老齢年金」は、現役時代の年金加入状況により個人差が生じるものです。また、会社員や公務員など厚生年金に加入している人の場合、現役時代の働き方や収入が老後の年金額に大きく響きます。

今日は、国民年金・厚生年金の「ひとり分」の受給額事情をながめたあと、夫婦世帯・シングル世帯の年金額を、パターンごとに比較していきます。

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公的年金のしくみを整理!

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日本の公的年金は、国民年金(基礎年金)と厚生年金、2つの年金制度から成り立つため、「2階建て構造」などとよばれていますね。図をごらんください。

1階部分にあたる国民年金(基礎年金)は、日本に住む20歳以上60歳未満の全員に加入義務がある、年金の基盤部分で、基礎年金ともよばれます。2階部分にあたる厚生年金は、会社員や公務員、私立学校の教職員などが、国民年金に上乗せして加入する制度です。

標準的な年金額って?

まず、いわゆる「標準的な年金額」について触れておきましょう。日本年金機構のホームページを参考に、2021年度の国民年金の満額、および厚生年金のモデル年金額を記載します。

◆国民年金(老齢基礎年金(満額)): 6万5075円(月額)

国民年金保険料を40年(480カ月)の全期間納付した場合に受け取ることができる年金額です。

◆厚生年金※(夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額)22万496円(月額)

平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)43.9万円)で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準です。「モデル年金」ともよばれ、公的年金の給付水準の目安としてしばしば引き合いにだされます。

ただし、40年間の間には人生いろいろなことが起こります。国民年金の保険料未納の期間がある方もいるでしょう。また、「夫が一度も失業や転職の経験をせず、かつ妻がずっと専業主婦」という世帯って、イマドキの多数派とは違う気がします。

夫婦ともにサラリーマン、あるいは自営・フリーランスだった場合や、シングル世帯にとっては、この標準的な年金額は参考にしにくい部分が多いでしょう。

そこで、次では厚生労働省の資料から、国民年金と厚生年金の「ひとり分」の年金額などを見ていきます。