2021年9月29日に公表された国税庁の「令和2年分民間給与実態統計調査」によると、1年間を通じて勤務した民間企業の会社員の平均給与は433万円(前年比0.8%減)。男女別でみると男性532万円(同 1.4%減)、女性293万円(同1.0%減)でした。

年収600万円というと1人では難しいですが、夫婦であれば達成しているご家庭もいるでしょう。

ゆとりのある暮らしをおくれるイメージの年収600万円世帯ですが、その暮らしぶりはどうなのでしょうか。総務省の「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2020年(令和2年)平均結果-(二人以上の世帯)」から、家族3人、世帯主の年齢48.3歳の暮らしをながめていきます。

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年収600万円世帯、その暮らしぶりを見せて!

総務省の「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2020年(令和2年)平均結果-(二人以上の世帯)」から、年収600万円世帯の世帯のもようや、お財布事情をみていきましょう。また、貯蓄から負債を引いた「純貯蓄(ほんとうの貯蓄)」もみていきます。

【年収600~650万円】二人以上・勤労世帯の貯蓄

  • 世帯主の年齢:48.3歳
  • 世帯人員:3.29人(うち18歳未満人員0.97人)
  • 女性の有業率:54.8%
  • 持ち家率:83.0%

平均貯蓄額:1209万円
平均負債額:930万円(うち[住宅・土地のための負債]…874万円)

純貯蓄額:1209万円-930万円=279万円

【650~700万円】二人以上・勤労世帯の貯蓄

  • 世帯主の年齢:48.3歳
  • 世帯人員:3.37人(うち18歳未満人員0.98人)
  • 女性の有業率:56.4%
  • 持ち家率:78.4%

平均貯蓄額:1229万円
平均負債額:920万円(うち[住宅・土地のための負債]…861万円)

純貯蓄額:1229万円-920万円=309万円

年収600万円世帯の世帯主の年齢は48歳。18歳未満人員が約1人なので、これから大学に進学する予定のお子さんがいると考えられます。女性の有業率は半分以上なので、夫婦で年収600万円のご家庭が多いようですね。

平均貯蓄額は両方とも1200万円を超えています。一方で、約8割は持ち家に住んでおり、住宅ローンが約900万円残っていると考えられます。

よって、純貯蓄は300万円前後。純貯蓄で見ると思ったよりも少ない印象ですね。

これから住宅ローンを払い続けるとともに、教育費で最もお金のかかる大学費用を払いはじめ、さらに老後資金も同時に貯める……となると、ゆとりがあるとは言い切れない面もあります。