資産運用も取り入れながら貯蓄をふくらませよう
年収600万円の暮らしぶりを見ると、貯蓄は1200万円以上保有し、資産運用も取り入れていることが分かります。また住宅ローンを払い続け、大学進学を控えているお子さんもいらっしゃるので、老後資金まで考えると余裕があるとは言いにくいと分かりました。
2019年には、年金以外に老後2000万円以上必要と話題になりました。これは夫婦2人で生活する場合、老後に月約5万5000円赤字になり、30年間で2000万円不足するという資産です。
老後資金に向けて約2000万円貯めるとなると、決して簡単ではありません。低金利の今、預金のみで用意するのは難しいですよね。
効率的に老後資金を準備するために、預金とあわせてとりいれたいのが資産運用です。資産運用というとリスクが怖くてはじめられない方も多いですが、最近現役世代でつみたてNISAをはじめる人が増えています。
2021年10月8日に公表された金融庁の「NISA・ジュニア NISA 口座の利用状況調査 (2021年6月末時点) 」によると、つみたてNISAの年代別比率は多い順に「30歳代28.2%、40歳代24.8%、20歳代19.4% 」。
また、日本銀行調査統計局の「資金循環の日米欧比較(2021年8月20日)」より、欧米と日本の一般家庭の資産構成を比べてみましょう。
家計の金融資産構成
【現金・預金】
- 日本…54.3%
- 米国…13.3%
- ユーロエリア…34.3%
【債務証券・投資信託・株式等】
- 日本…15.7%
- 米国…55.2%
- ユーロエリア…29.6%
日本は「現金・預金」が半数以上ですが、米国は「債務証券・投資信託・株式等」が半数以上。欧州では「現金・預金」と「債務証券・投資信託・株式等」が同程度です。日本ではまだまだ資産運用の割合は少ないのですね。
まずは初心者でも始めやすい、運用益が非課税になるつみたてNISAやiDeco(個人型確定拠出年金)などから調べてみてはいかがでしょうか。
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参考資料
- 総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2020年(令和2年)平均結果-(二人以上の世帯)」第8-2表
- 金融庁「NISA・ジュニア NISA 口座の利用状況調査 (2021 年6月末時点) 」
- 日本銀行調査統計局「資金循環の日米欧比較」(図表2「家計の金融資産構成」)
宮野 茉莉子