「コロナ2年目」も残すところあと2カ月あまりとなりました。幾度となくやってくる感染拡大の波。この1年半の間で働き方やお給料事情が激変したという方も多いでしょう。
国税庁が2021年9月29日に公表した「令和2年分(2020年)分 民間給与実態統計調査」によると、1年間を通じて勤務した民間企業の会社員の平均給与は433万円(前年比0.8%減、3万3000円の減少)。前年に引き続き減少傾向にあります。
今回は、同調査結果をもとに、民間会社員の給与事情について、年齢や雇用形態別などに分けて見ていきたいと思います。
【男女別】みんなのお給料事情
さっそく、1年間を通じて勤務した人の「お給料事情」を深掘りしていきます。まずは、男女別にざっくり把握していきましょう。
男性の平均給与
- 給与所得者:3077万人(前年比1.5%増・44万人の増加)
- 平均給与:532万円(同1.4%減、7万5000円の減少)
- 最も多い給与階級:300万円超400万円以下(538万人、構成比17.5%)
女性の平均給与
- 給与所得者:2168万人(同2.5%減、55万人の減少)
- 平均給与:293万円(同1.0%減、2万9000円の減少)
- 最も多い給与階級:100万円超200万円以下(508万人、構成比23.4%)
男女ともに平均給与は減少していることが分かります。また、女性の給与所得者は前年比2.5%減っています。さらにくわしく、年齢階層を意識しながらみていきます。
年齢ゾーン別「みんなの平均給与」
引き続き同資料より、年齢ゾーン別の平均給与の推移を男女別に比較してみます。グラフをご覧ください。
全体平均:433万円(男532万円・女293万円)
19歳以下 :129万円(男146万円・女115万円)
20~24歳:260万円(男277万円・女242万円)
25~29歳:362万円(男393万円・女319万円)
30~34歳:400万円(男458万円・女309万円)
35~39歳:437万円(男518万円・女311万円)
40~44歳:470万円(男571万円・女317万円)
45~49歳:498万円(男621万円・女321万円)
50~54歳:514万円(男656万円・女319万円)
55~59歳:518万円(男668万円・女311万円)
60~64歳:415万円(男521万円・女257万円)
65~69歳:332万円(男421万円・女208万円)
70歳以上:285万円(男357万円・女191万円)
もっとも平均給与が高い年齢階層は、男女計・男性で55~59歳、女性は45~49歳でした。
男性の平均給与は、60歳到達まではおおむね年齢に連動してあがっています。一方、女性は20代後半から60歳になるまで310万~320万円前後の範囲で推移しており、男性のようなピークの年齢ゾーンはありません。
次では、どのくらいの人が、どのくらい稼いでいるのかについても詳しくみていきます。