住宅ローンの繰上げ返済は、利息の支払いが減るので得、借金が減るので気持ちが楽になるなど、やらないよりもやった方がいいと思いがちです。

しかし、超低金利が続いている現在では、繰上げ返済の効果は低下しています。そこで今回は、繰上げ返済のメリットとデメリットを解説。ご自身の状況と照らし合わせて繰上げ返済を行うかどうか、考えていきましょう。

繰上げ返済のメリット

繰上げ返済には、返済額を変えずに返済期間を短くする「期間短縮型(図1)」と返済期間はそのままに返済額を減額する「返済額軽減型(図2)」があります。

[図1]住宅ローン「期間短縮型」(筆者作成)

 

[図2]住宅ローン「返済額軽減型」(筆者作成)

それぞれ繰上げ返済をすることによって、本来払うべき利息分が減りますが、期間短縮型の方が効果は大きくなります。

期間短縮して早めに完済させるメリットは、利息の支払いを効果的に減らせるだけでなく、借金がなくなることで精神的に楽になれることが大きいと思います。

一方、返済額軽減型は、期間短縮型よりも利息は減りませんが、余裕のあるうちに多く返済しておき、教育費が重く圧し掛かってくる時期の月々の返済額を減らすなど、時期によって波がある家計を安定させる効果があります。

  • メリット1.支払うべき利息が減る
  • メリット2.早く完済できる
  • メリット3.苦しい時期の負担を減らせる