老後2000万円問題の「落とし穴」

まず、上記の金融庁の報告書では、老後は持ち家であることを前提にしています。

そのため、月々の住宅費は約1万4000円で計上されています。老後も賃貸物件に住まわれる予定の方は、家賃分も考慮しておかなければならないでしょう。

次に、介護費用です。報告書の計算式には、介護費用は全く含まれていません。

「LIFULL介護」のデータをもとに計算すると、平均入居期間である5年間の入居費用は、サービス付高齢者向け住宅で約1000万円、有料老人ホームで約1900万円の費用がかかる計算になります。

将来的にどの程度の介護が必要になるかは人それぞれですが、介護費用は老後の最も大きな支出の1つです。安心できる老後を送るために、あらかじめ資金を準備しておくに越したことはないのではないでしょうか。