退職後のセカンドライフを楽しみにしている人は多いのではないでしょうか。

現役中はなかなかできなかった趣味や旅行など、時間に余裕があると考えると夢もふくらみますよね。

退職後の主な収入となる年金ですが、実際のところどれぐらい受け取ることができるか、皆さんは把握できていますか。

特に、自営業やフリーランスのような働き方をされている人の多くは、国民年金のみの加入となり、会社勤めの厚生年金加入者と比較すると年金額は少なくなる傾向がありますので、特に重要と言えます。

私は以前、生命保険会社に勤務し、数多くのお客さまから老後のお金の相談を受けてきました。その経験もふまえ、今回は国民年金受給額を増やす方法についてお話ししていきたいと思います。

年金額はどうやって確認する?

本題に入る前に、年金額を把握するにはどうしたらよいのかを一緒に確認してみましょう。

まず皆さんが思いつくのは毎年、誕生月に届く「ねんきん定期便」だと思います。

しかし、あまり中身をチェックせずに、そのまましまい込んだり捨ててしまったりしている人も少なからずいらっしゃるのはないでしょうか。

そんなときには、「ねんきんネット」を活用すれば、24時間いつでも、パソコンやスマートフォンから自分の年金情報を確認することができます。

基礎年金番号(年金手帳や年金証書など)を準備したうえで、事前登録が必要となりますが、一度登録してしまえば、気になったときにいつでも確認ができるようになります。

ねんきん定期便が手元にある方も、この機会に登録をしてみてはいかがでしょうか。

また内容を確認する際には、50歳以上と50歳未満では内容が大きく異なっているので注意が必要です。

50歳以上の人については、60歳まで同じ年金制度に同じ条件で加入し続けた場合の年金の見込額が記載されている一方、50歳未満の人については、これまでの加入実績に基づく年金見込み額が記載されています。

言い換えれば50歳未満の人は、今まで納めた保険料でもらえる額となり、これから納める予定の保険料分は含まれていないということなります。

国民年金の「受給額平均」は?

あわせて参考のために、現在のシニア世代が受け取っている国民年金の平均額もみていきましょう。

国民年金:平均年金月額

男子:5万8866円
女子:5万3699円
全体の平均額:5万5946円

国民年金は、日本国内に住むすべて20歳から60歳の人を加入対象としており、保険料については定額制(保険料額=基本額1万7000円×保険料改定率)をとっています。

また20歳から60歳の40年間すべて保険料を納付すれば「満額」(78万900円×改定率)が受け取れ、納付期間が足りない場合はその割合を満額から差引く計算方式をとっているため男女ともに大きな差は見られません。

とはいえ、やはり1カ月の収入と考えると、国民年金だけに頼っての生活は難しい状況と言えるかもしれません。

次では、国民年金の受給額を増やす方法を4つ、ご紹介していきます。